2011.5.15 府民の森ひよし森林倶楽部 道作りPART2
今日は、久々の5月晴れ。府民の森ひよしへ向かう道から、鮮やかな新緑が見える。
この写真は、日吉ダムの上流にあるダム湖である「天若湖」の一部。一昨日まで京都市内でも3日間降り続いた雨のせいか、いつも通るこのダム湖の南側の道路が通行止めになっていた。代わりにこのダム湖の北側を巻く道を通った。
雨のおかげでダム湖には水がたっぷりある。
さて、今日の活動は、前回先月やった、府民の森の遊歩道の整備です。このような道に作られた遊歩段が、老朽化し、ところどころ崩れているので、それを補修します。
つづいて、間伐した木を玉切り(枝を払い、3メートルほどの長さに切る)し、皮をむいた。「この時期は、皮が非常にむきやすい」と、この日一緒に作業したO氏は語る。
新緑樹は、繁りはじめた枝葉が、水を大量に吸い上げるため、樹の皮と樹本体の間に水が豊富に残っていて、驚くほどスルスルと皮がめくれる。
根から吸い上げた水は、この皮と本体の間を通って、枝葉に達するのだ。
さて、この皮をむいた美しい(表面はまだ、杉ヒノキ独特の香りがする樹の油=水に近い)「搾り丸太」を、今回、山道の補修に使う。
この杉やヒノキの丸太は、皮が残ったままだと、虫がついたり、腐りが早くなるらしい。だから、皮をむいて使うと、頑丈に長持ちする。また、これら針葉樹の木は、建築材になっているほど強い。
さて、段を作る手順だが、こういう作業の常として、巻尺で材料を計ったり、図面どおりに丸太を並べたり、、するわけではない。
これら、山の作業は、なにか身体を動かしていると、なぜだか、ぴたっとくる寸法がわかってくる、そういう第六感を駆使して、成し遂げられる。
大雑把といえば大雑把だが、それでぴたっとくるから、不思議だ。
(絵を描くことや陶芸をするのとよく似ている)
補修中の段。くいを打ち込んだ。
直した段
丸太を並べ、いじくっているうちに、直角に曲がる階段の踊り場ができた!
完成像をイメージあらかじめせず、方向性のみを感じ、あれこれやっているうちに理想形になる。。
これは、、どことなく人生に似ているではないか、、。
腐った木の段をのけると、なんと谷が15メートル下方に流れているからか、さわがにが登場!
谷のほうへ歩み去った。
今回、間伐した針葉樹の皮むきの達人が登場した!Sさんは、「魚をおろす要領で」といって、丸太の皮むきを実演してくれた。
道沿いにある「三つ巴の」木があった。よくみると、奥からタカノツメ、コナラ、リョウブの木が、同じ根っこからと思えるように、一緒に生えていた。
この倶楽部の最長老Oさんによれば、これらの細い幹の木でも、20数歳であるという。
「俺の生まれたときに植えたらしいひのきなんか、まだこんなんやで。俺の年がもう何歳やと思う?」といって、Oさんは、手の指で円を作った。だいたい25センチといったところか。
木を切るのは一瞬(てこづる時も多いが)だが、気の遠くなるような年月をかけて大きくなっているのだ。
今日は、府民の森ひよしの広場で、大型バイクの祭典(レースではない)が行われていて、多くのバイクファンが詰め掛けていた。日差しが強かったが、ちょうどよい気候。バイクで走るのは、気持ちよかろう。